真鍮ネームタグづくり体験|chicoriの表札端材から生まれるアップサイクルワークショップ
chicoriの真鍮表札は、一枚ずつ職人の手によって丁寧につくられています。
住まいの一部として長く寄り添うことを思いながら、静かに丁寧にかたちづくられます。
その過程では、インターホンカバーのカメラの部分を切り抜いたあとの円形のプレート、いわゆる「端材」が残ります。
けれど、ただ“使用しない”という理由だけでリサイクル業者へ持って行ってしまうのは、どこか寂しい。
見た目は小さくても、表札と同じ真鍮でできたそのプレートには、ちゃんと美しさや可能性が残っているのです。
その素材に新しい命を吹き込む形として2年前に企画したのが、真鍮ネームタグのワークショップ。
世界にひとつだけのネームタグを自分でつくる体験は、素材の再発見と、自分で作る喜びを感じられる特別な時間になります。
真鍮表札の端材から生まれる、新しいしるし

世界にひとつ、自分だけのネームタグをつくる
このワークショップでは、表札と同じ真鍮のプレートに、刻印棒で文字を打ち込みます。
専用のアルファベット刻印棒とハンマーを使い、自分の手で一文字ずつプレートに文字を打ちつけていく工程は、シンプルながらとても集中できる時間。
刻む文字は、お名前でも、家族のイニシャルでも、座右の銘でもOK。
お子さまと一緒の親子参加はもちろん、友人同士やカップル、ご夫婦など、さまざまなかたちで楽しめる体験として好評です。
完成したタグに思い思いの言葉が刻まれている様子を見ると、ひとつとして同じものがないことの面白さを感じます。
使うほどに深まる、真鍮のあじわい
刻印が終わったら、chicoriの真鍮表札と同様の黒染めをし、表面をヤスリで金色に磨き上げていきます。
磨きながら、真鍮の持つ光沢がゆっくりと浮かび上がってくる過程も、この体験の楽しさのひとつです。
仕上げには、金具やシリコンリングを取り付けて完成。
傘やリュック、鍵などに付けて持ち歩くことができます。
真鍮は使い続けるうちに少しずつ色合いや質感が変わっていく素材。
この真鍮ネームタグも、暮らしの中で“育っていく”楽しみがあります。
長く使っていくうちに、自分だけの風合いが生まれ、ふとした時に作ったときの思い出がよみがえるような、小さな相棒になってくれることでしょう。
“つくる責任・つかう責任”を、やさしく体験
このワークショップには、「つくる責任・つかう責任」(SDGs目標12)という視点も込められています。
本来なら処分されてしまう素材に、もう一度手をかけてかたちを与えることで、ものづくりの背景や素材の価値に自然と目が向く体験になります。
本来なら廃材として処分されてしまうはずの真鍮の端材。
その端材に再び手をかけ、かたちを変えて、もう一度使えるものへとよみがえらせる。
このプロセスは、まさに”アップサイクル”の実践です。
子どもたちにとっても、「ものを大切にするってこういうことなんだ」と体験を通して学べる貴重な機会になります。
家庭での会話のきっかけにもなり、「今度はおうちでもなにか作ってみようか」なんて声が聞こえてきたら、とてもうれしいです。
chicoriめぐりを楽しむ、弘前のまち歩き
DENDO & CO.|chicoriのショールームで表札にふれる
chicoriの真鍮表札のショールームには、表札やインターホンカバーのフォントやサイズが間近で見られるように展示されており、質感やサイズ、刻印の雰囲気を見ることができます。
ネットで見て気になっていたけれど、実物を見て決めたい…という方にとってもぴったりの場所です。
また、すでに表札をご注文くださったお客さまが、「自分の表札が生まれた場所を見に来ました」と訪れてくださることも。
お家の入口を彩る表札と、その“生まれた場所”を巡る旅。
そんな経験もまた、特別な記憶になるのではないでしょうか。
ワークショップの会場でもある「DENDO & Co.(でんどこ)」は、
「chicoriの真鍮表札のショールーム」に隣接する弘前のお土産ショップです。
旅の記憶に残る特別なひとつを” をテーマに、土地にまつわるものや、手仕事の温もりが感じられる品々をセレクトしております。


弘前公園と洋館カフェで過ごす、静かなひととき
弘前は、歴史と文化が息づく城下町。弘前城を中心とした町並みには、和と洋が混ざりあう建築や、石畳の道、レトロな街灯が点在し、歩くだけでも心が豊かになります。
春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季折々の風景が楽しめる弘前公園は、訪れる人の心を癒す場所。四季折々の景色が、訪れる人の足を自然とゆるめ、ゆったりとした時間を感じさせてくれます。
公園のすぐそばに佇む「スターバックス弘前公園前店」は、旧第八師団長官舎を活用した美しい洋館カフェです。
青森県産のりんごの木材を使った内装や、どこか懐かしく落ち着いた空間は、chicoriが大切にしている“時を重ねた美しさ”と深く響き合います。
表札を見て、ものづくりを体験して、旅の締めくくりに、コーヒーとスイーツでひと息。そんな流れもまた、旅の楽しみのひとつです。
りんごスイーツと弘前の手しごとを巡る
弘前は生産量日本一のりんごの街。
アップルパイを楽しめるアップルパイガイドマップを片手に、食べ歩きをしながらまち歩きを楽しむ方も増えています。
弘前市は、伝統工芸や手仕事が今も暮らしの中に根づいている土地です。
まちのなかには、こぎん刺しや木工、陶器など、地元の作り手による品に出会える小さなお店やギャラリーが点在しています。
chicoriの真鍮表札に心惹かれた方なら、弘前の手しごとにもきっと共感していただけるはずです。
素材への向き合い方や、時をかけて仕上げる姿勢など、どこか通じ合うものがあると感じています。
chicoriの表札に出会うまち歩き
弘前のまちには、chicoriが真鍮サインを手がけたホテルやレストランが点在しています。
たとえば、落ち着ける大自然が広がる宿や、歴史ある建物をリノベーションしたホテルなど、どの場所にもそれぞれの想いを込めて製作した真鍮サインが使われています。
ワークショップをきっかけに、街の中の「chicoriの真鍮」を巡ってみるのもおすすめです。
自分が手にしたネームタグと同じ素材が、どんな場所で、どんな表情を見せているのか——。
そんな視点で街を歩くと、これまで気付かなかった魅力に出会えるかもしれません。
イベント詳細情報
開催日:DENDO&Co.(開店日には随時開催/ご予約をおすすめしています)
時間:12:00〜16:30
所要時間:30分程度
体験費:1個 1,100円(税込/追加オプションもあり)
場所:DENDO & Co.(青森県弘前市坂本町2番地)
備考:Pなし(斜め向かいに有料立体駐車場有)
※インスタグラムにてお問い合わせください。
旅の記憶に、手づくりのタグを添えて
旅先でふと手に取った真鍮の素材。
そこに自分の手で名前を刻んだら、それはもう“ただのモノ”ではなくなります。
真鍮のネームタグには、素材のぬくもりと、つくった時間と、その場所の記憶がしっかりと刻まれています。
弘前の静かな空気のなかで、楽しく過ごしたひとときが、暮らしの中でふと思い出されるような——。
そんな小さな“しるし”を、旅のおみやげにしてみてはいかがでしょうか。